超進化アンチテーゼ2

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cinema staff「TOUR2025-2026 PLASTIC YOUTH」@品川ステラボール 26.3.14

先週の土曜日、品川でcinema staffのライブを観ました。

 

 

 

 

 

 

 

このライブは昨年に出したアルバム「PLASTIC YOUTH」のリリースを記念したツアーの最終日という位置付けでした。このライブに行こうと思ったきっかけは昨年の夏にeastern youthとの対バンを川崎で観まして、そのライブが物凄い良かったんですよね。日本語のロックの重鎮と言っても差し支えない管理人も大好きで去年5回も観に行ったイースタンに対して後輩として必死に食らいついていく姿に感銘を受けたんです。

cinema staffに関しては所謂無観客ライブが終わって有観客ライブが再開された位から毎年ほぼ一回は確実に観ていて、そのすべてが対バンだったんですよね。LOSTAGEだったりThe NovembersだったりVOLA&THE ORIENTAL MACHINEだったり去年のeastern youthだったり。ワンマンに関して言えば2014年のSHIBUYA-AX以来実に12年ぶり(!)の鑑賞となってたんですが、毎年対バンばかりで観てたんで久々にワンマンでも観たいな。となったのもまた動機の一つでしたね。

それと、何気に品川でライブ観るのは人生で初めてでした。これも結構珍しいですよね・・・正直品川って幾つかライブする場所あるし、今回のステラボールだって名前だけは随分前から聞いてはいたんですけど、タイミングとかが噛み合わないとこういう事もあるっていう。実際、以前品川の公演に先行で応募して外れてチケットが取れなかった事が確か2回ほどあったんですよね。そういう意味では満を持してといいますか。ぶっちゃけて書くと品川駅で降車するのも初めてでしたからね。今更、「こういう駅だったんだ!」って識るという(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

品川に来たのも初めてなら、当然ステラボールも初めて。検索で調べたらプリンスホテル内にある〜って書いてあって、実際に行くとこのハコって映画館のすぐ真横にあってですね、入る時も映画館の客とバッティングしないように隅の方を先導されて歩いていくっていう中々他に類を見ない場所にあるハコだと思いました。内装に関してはあの新木場STUDIO COASTに結構感じが似ていて少し懐かしい気分にもなりつつ、スクリーンと一体化してる様なステージがまた格好良くて即座に好きになりましたね。キャパも2000人前後ですし使いやすいと思うんで今後も是非行く機会があればいいなあ、と・・・。個人的に初めて行くライブハウスやホールに関してはいつまで経ってもワクワクしてしまうというか、周りに何があるのかを含めて興味津々になってしまいますねぇ。

 

ライブはアルバムの一曲目「STONE COLD」からスタート。ギターの辻友貴がbloodthirsty butchersの「kocorono」Tシャツを来てるのにもグッと来つつ、歪んだギターにも気持ち良さを感じながら聴いた一曲目だった。三島想平が「ギター!」と叫ぶと辻がギターソロをガツンとかましたり歌詞的には「変われないって解ってんだよ」というフレーズが心に残ったりもした。そこから、三島想平がのっけから「品川ー!」と叫び爆音ベースを炸裂させた「deadman」、まるで爆撃かのようにドォン!ドォン!と逐一炸裂するベースにも刺激を受けつつ、変則的なドラミングと辻のアルペジオとの絡みも心地良かった新譜からの「撃鉄」へ。この曲は元々好きな曲で、サビの歌心溢れる歌唱が素敵だったし、歌詞の「正しいって言って欲しいんだ それが真実じゃ無くても」という切実なフレーズもまた聴いてて沁みる一幕でした。

肉感的なドラミングから始まり、ツインギターの轟音っぷりにも気持ち良さを憶えた「熱源」。バリバリと空間を切り裂く様な飯田・辻両名のオルタナど真ん中のギターサウンドにひたすらカタルシスを感じた一曲、パワフルなドラムプレイやアウトロの爆裂気味の辻のギター等「そして熱は産まれる」という歌詞と共にバンドのエネルギッシュな部分を存分に魅せ付けた盛り上がりにも長けた序盤のハイライトにもなっていた。

ここで飯田瑞規のMC。

「皆さん来てくれてありがとう。」「(会場を見渡し)広いですね。」「最高の日にします。」と決意表明をしてからギターにブッチャーズ味も感じていた「新世界」、そして、イントロから辻のイナズマの様な鮮烈なギターが炸裂していた「great escape」はやはりこういう大きめのハコによく似合う。この曲はサビ後半でテンポを上げるドラムも好きで、ヒット曲という事以上に各々のプレイヤビリティにも興奮を憶える一曲にもなってるな、と。三島想平の暴れっぷりに、怒涛の疾走感、それと「地図にない場所で」というフレーズも今の自分には刺さる言葉で聴いていて胸に来たりしていた。具体的に書くと周りに合わせるのではなく、自分だけの興味に邁進したいというか.....そんな感じですかね。サビでひたすら逃げ出すのもね、中々"集団"に合わない自分にとっては心地良かったりもした。

 

肉感的なリズム隊のビートに辻のキメキメのギターが重なって非常に格好良かった「アウトサイダー・ブルース」はサビメロのクールな歌唱も心地良く、スクリーンに綺麗な花が表示され、その映像との親和性も高かった「バースデイズ・イヴ」がまた素晴らしい出来栄えでした。ドラムの「チッチッチッ」と繊細に刻むリズム、サビでの歌心と文字通り再生していく感覚に感化され、最後の大サビでは辻友貴の極まるギタープレイと共に飯田瑞規の早朝の様な爽やかなボーカルが溶け合ってこれまた相応のカタルシスに満ちたワンシーンと相成っていた。この曲は配信シングルにもなっていただけあって流石のキャッチーさなんだけど、ライブで聴くとそれ以上のエモーショナルさがあってね、これはまた生でも体感出来て良かったな〜と。

そんな飯田瑞規が「行けますかー?」「行こうぜー!」と煽り、陽のアンサンブルでガッツリと魅せた「フェノメナルマン」。サビで「僕らは超常現象」と歌い、観客が拳を振り上げるあの感じはストレートに自己肯定感を上げてくれる効能があってこれまた胸熱な瞬間でもあった。それはハッタリかもしれない、でも、ハッタリでもそう思えたならまたここから機嫌良く歩いて行けそうな気もした。

 

ここで再び飯田瑞規のMC。

「楽しんでますか?」「(今回のツアーでは)地方で辻と一緒に飲みに行ったり」「一番良かったかもしんない、俺の中では。」と今ツアーの充実感を語り、自身が作詞作曲を担当した抜けの良いロックナンバー「空白」を投下。新譜の「PLASTIC YOUTH」に関してはですね、前作がど真ん中のギターロック、オルタナロック、令和にバッキバキの残響ロックをぶちかましたある種原点回帰の様なアルバムだと感じたのに対して、晴れた日の青空を想起させる比較的ポップで聴きやすいアルバムに仕上がったな。と思っていて。その中でもこの曲はその象徴の様な曲に感じてただけにこの日聴けて本当に嬉しかったですね。歌モノって感じのサビは「掲げた理想を」というフレーズがあの美声と共に高らかに突き抜けていくカンジがとても素敵でこれまたウットリする様な爽快感を含んで鳴らされていた。素直に前向きになれる様な...そんな音像が兎角素敵な一曲だった。

大バコらしく、レーザーが飛びかってそれがとっても鮮やかで綺麗だった「Searchlight/Torchlight」。この曲はチル感と共にサビの美声がとても恍惚的で初期にはあまり見られなかった初めからボーカルのタイプを活かす目的の曲にも感じられたりも。ここでそんな初期のナンバー「第12感」を破壊力満点のバンドアンサンブルで披露、新旧のバランスの良さを受けつつツインギターとゴリゴリのベースラインでガッツリと聴かせる「NEWDAWN」、そしてスクリーンの"夕焼けと少年"みたいな映像との親和性もまた観ていて気分が良かった「FLOATING SUN」。変則的なドラミングとサビの歌声の抜けの良さがカタルシス満点でこれまたストレートに突き刺さる名曲、その中で一人メランコリックな音色を表現している辻友貴のギターフレーズがまた聴いてて郷愁を誘う心地良いものでもあった。

 

楽しかったライブもいよいよクライマックスへ。

ドラムの久野洋平がここステラボールでのthe band apartのライブDVDをよく観てた〜という話から、昔はメンバーが一緒に住んでた。という話、そしてアルバムタイトルの由来は「壊れずに変わり続ける」という意思表示だというニュアンスのトークを挟んでライブでの鉄板曲でもある「drama」を皮切りにスーパーブチ上がりモードへ。

イントロからズガーン!と来るベースサウンドをぶちかまし、飯田瑞規のジャカジャカと鳴らす鮮烈なギターサウンド、それからベース三島が「スーパーギタリスト辻友貴!!」と指差して彼を紹介し渾身のギターソロを炸裂させるなど「最終回のような毎日を生きていきたい」というフレーズと共に正にバンドの熱量を120%で弾き出した一つのハイライトを刻みつつ、更にニューアルバム屈指のキラーチューン「プレキシ・ハイ」も投下と堪らない流れが続く。辻の高速のギターフレーズにフィジカルに訴えるビキビキなベースライン、そしてサビの「さて これから這い上がる未来」というワードの強さも相まって問答無用の盛り上がり空間を創り上げていくシネマスタッフ。個人的に、この「さて」ってゆっくりと腰を動かす感じが大好きなんだよな。間奏ではその辻友貴の極まってるギターに興奮を憶えたり、ラスサビでまたもズガーン!と爆撃の様なベースをぶちかましたり、最後の「それは俺次第〜!!」の熱唱がめちゃくちゃエモーショナルに仕上がってたりこの日随一の熱量で魅せつつ以前この曲を生で聴いた時よりも一体感が生まれていてそんな様相に素直に感動もした。

そんな辻のギターにブッチャーズ味を深く憶えた「岐路」と、観ていて今最もbloodthirsty butchersの血を継承しているのは実はcinema staffなのかもしれない。とふと感じたりもした。「岐阜県から来ましたシネマスタッフです!」とベース三島がNUMBER GIRL向井秀徳リスペクトなMCをした後、ゴリゴリのベースラインと辻の魔法みたいな音色のギターリフ、肉感的なドラミングでも魅せた「thema of us」をサビのどこかピースフルな雰囲気も持って希望のアンセム的にも聴かせつつ、本編最後はfeat.の水槽を加えての「BRIGHTER」にてクールに締めでした。

 

これがまたえげつない位に格好良かった。薄暗い照明の中で、水槽の超クールな高速ラップが鳴り響き、アンコールがあるとは言えこういうシックな曲調でライブを一旦終わらせる〜という選択がまた面白い。凍てついた雰囲気、しかし、そこには確かな熱もあって三島想平のラップも新鮮だったしそこに重なる歌も素敵だったし、最後のキメッキメの水槽の「プラスティック・ユース!」のラップがまた最高に格好良くて大盛りあがりの中終わるのとはまた違うオルタナティブな格好良さを感じた締めでした。

それにしても、今回のプラスティック・ユースというテーマ、「壊れずに変わり続ける」というのは管理人としても共鳴する部分が結構あって。何か一つを貫くのも立派だけど、自分の本音に逆らわず、あるがままに芯の部分だけは変えずに生き続けるのもまた確かな生き方だと思ってて。自分も昔はサブカル層に評価されてる様なバンド中心に観たり聴いたりしてたけど、最近はもっと自由に聴く様になったし、でも"音楽が大好き"という根底は決して変わってないし、むしろ大好きだからこそ気付きたくなった、という意志の表れだし。いつの間にかあまり触れなくなった漫画もあるけれど、それも忖度とか義務とか同調の安定感を捨てて今の本音に従った結果だし、でも、漫画が好きな気持ちだけは変わってないし・・・と色々な意味でニューアルバムと自分との親和性の高さも感じられた行って良かったと思えた会心のワンマンライブに仕上がっていてとても晴れやかな心持ちでした。

アンコールでは長めのMCも。

 

辻友貴は以前プライベートでこのステラボールに来た事があって、plentyとバインのツーマンを観に来た際に両バンドが一緒に名曲「光について」をプレイしていたのを観て「感動よりも嫉妬が勝った。」と正直に語ってたり(笑)。三島想平は最近他バンドの再結成がまた増えてる事に対して「やってる方が偉いんだっつーな!」とこれまた本音をポロリと。その後「この4人でやれる事を誇りに思って」「青春という呪いに掛かったままでいたい」と発言し初期のロッカバラード「GATE」を思いっ切りフロアに叩き付けてこの日のライブは本当に終了でした。イントロのツインギターは足元までビリビリくる位に痺れたし、間奏の飯田瑞規の痙攣してるかの様なギターはえげつなかったし、シネマスタッフはギターボーカルもリードギターに負けないギターを弾くなあ、と素直に思ったし。ベース三島の強烈なシャウト、そして辻の大暴れ〜からの最後一人残っての延々とギターの残響音を表現してまるでブッチャーズのライジングでの終わり際みたいな演出である種の美しさを孕んでのエンディングにも相成っていました。その様相も格好良かったし、改めてcinema staffの音の気持ち良さや永遠のフレッシュさにカタルシスを感じたこれまた印象深いワンマンに仕上がっていて行った事を後悔させない堂々たるロックショーでございました。

ありがとうございました!!!!



 

 

 

 

 

セットリスト

1.STONE COLD  
2.deadman  
3.撃鉄 
4.熱源
5.新世界
6.great escape
7.アウトサイダー・ブルース
8.バースデイズ・イヴ
9.フェノメナルマン
10.空白
11.Searchlight/Torchlight 
12.第12感
13.NEWDAWN
14.FLOATING SUN 
15.drama
16.プレキシ・ハイ
17.岐路
18.thema of us
19.BRIGHTER feat.水槽

アンコール    
20.GATE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういう訳でcinema staffのツアーファイナルのレポでした。初めて行く駅もハコも新鮮だったし、そこで観たのが昔から何度も観てきたcinema staffというのも感慨深かったし、改めてオーバーグラウンドとアンダーグラウンドのど真ん中にいる様なcinema staffの音楽性って魅力的だなあ。って感じられた公演でもありました。CDデビューから18年目って事でそれだけ見ればベテランなんですけど、良い意味でベテラン感は少ないしいつまでも瑞々しいままだし、その中間の様な音楽性もずっと続けてれば芸や強みにもなってる感じもあって、これから先も度々シネマのライブを観に行って気持ち良くさせてもらおうかなと思えた一夜だったのでした。

今後も続々イベントや対バンの予定も決まってますし、結成20周年も精力的に駆け抜ける様ですね!